第二話


2 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/13(火) 23:14:14.66 ID:J3+/Z9j+0
噂通りの3LDKだ。
小綺麗な家具が並んでおり、とても田舎者の住む部屋とは思えない。
そして、やっぱりテレビは薄い。

(´<_` )「……よく、こんな家に住めるな」

( ,,゚Д゚)「なんで?」

(´<_` )「新入社員の分際で」

( ,,゚Д゚)「新入社員? 誰が」

(´<_` )「兄者」

すると突然、ギコはおほほとばかりに笑い出した。

( ,,゚Д゚)「なーに言っちゃってんの? 私、会社員じゃないわよ」

(´<_` )「いや、兄者」

( ,,゚Д゚)「彼も会社員なんかじゃないわよ」

(´<_` )「え」

第二話 はじまり。

3 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:14:55.20 ID:J3+/Z9j+0
リビングにあるソファにどっかりと座って、ギコはどこからかタバコとライターを取り出した。

(´<_` )「ではどうやって、ここの家賃、推定月額十万円を払っているというのです?」

( ,,゚Д゚)「私に決まってるじゃないの。彼、ヒモなのよ」

(´<_` )「ヒモって所謂あれですか。養って貰ってる系ですか」

それで母者が訪ねようとしたときも頑なに拒んだのか。
と、今更ながらに納得する。

( ,,゚Д゚)「そう、それ。まー彼だからこそできる芸当よね」

(´<_` )「いい生き方だと思います」

(´<_` )(よかった。辞表を書かずに済む)

そんな時。
突如兄者の目がクワッと開いた。
ついでに泣き出した。

( ;_ゝ;)「ぴぎゃああぁぁあぁあぁぁぁあああぁああ」

(´<_` )「うおう、初めて泣いたな、兄者」

4 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:15:36.31 ID:J3+/Z9j+0
( ,,゚Д゚)「私に任せなさい」

弟者が兄者をソファに寝かせていると、ギコが胸を叩いた。

(´<_` )「もしや子育て経験が?」

期待を伴って訪ねると、彼は遠い目をした。

( ,,゚Д゚)「そう……あれは二十五年前……まだ私がゲイじゃなくてバイだったころのお話」

(´<_` )「あーもう、男ありきの恋ですね」

( ,,゚Д゚)「私先天性ゲイだから」

(´<_` )「つーかあなた、何歳?」

( ,,゚Д゚)「もうすぐ五十路に突入するわ」

記憶が正しければ、現在兄者は二十四歳。

(´<_` )「ペタジーニが涙しそうな話だ」

( ,,゚Д゚)「そんなことはどうでもいいの!
      ん……そうね……アニージャは多分おなかがすいているのよ」

(´<_` )「アニージャ?」

( ,,゚Д゚)「そうよ。彼のセカンドネーム」

(´<_` )(チリ人妻みたいだな)

5 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:16:37.10 ID:J3+/Z9j+0

( ,,゚Д゚)「と、なると食事が必要ね……」

(´<_` )「粉ミルクありますか?」

( ,,゚Д゚)「粉……あんた、男だったの?」

思うに、ギコは母乳を期待していたのだろう。

(´<_` )「はい、一応。だから兄者を孕むなんて無理なのです」

( ,,゚Д゚)「そうだったの……」

(´<_` )「で、粉ミルクありますか?」

( ,,゚Д゚)「無いわよ……クリープならあるけど」

(´<_` )「じゃあ一応それを水で溶いてみればいいんじゃないでしょうか」

( ,,゚Д゚)「うん……ってかこの子、何歳だっけ?」

(´<_` )「二十四です」

( ;_ゝ;)「ぴぎゃー! ぴぎゃおー!」

( ,,゚Д゚)「そうよねえ。じゃあ離乳食ぐらい食えるんじゃ……
      あんた! ちょっとお使いしてきなさい!」

6 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:17:15.43 ID:J3+/Z9j+0
(´<_` )「は。何を?」

( ,,゚Д゚)「さしあたりたまごクラブと粉ミルクと蝋燭ね。あとオムツ。
      オムツは布の方がいいだろうけど……
      ま、どっちでもいいわ」

(´<_` )「なんか言ってることがベテランっぽいですね。
      蝋燭は何に使うんです? 墓参り?」

( ,,゚Д゚)「バカじゃないの。日本香堂のやつ買ってきてもダメ。えっと」

ギコは食卓に置いてあったメモ用紙とペンを掴み、さらさらと何かを描画していく。
瞬く間に、手書きの地図ができあがった。

( ,,゚Д゚)「この地図の通りに進めば、TWO-SEEってお店にたどり着けるわ。
      そこで私の名前を出しつつ、蝋燭を所望するの」

(´<_` )「はあ。なんかぶいあいぴーみたいだ。しかし金がないです」

( ,,゚Д゚)「あっちの部屋のタンスに、十三万円入ってるから一枚ぬいときなさい」

そんな感じで。
弟者は息をつく間もなく、再び外出することになったのである。

7 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:17:47.60 ID:J3+/Z9j+0
そろそろ、夕日が沈み始めていた。
弟者はたった一枚の紙片を頼りに「TWO-SEE」なる店を探していた。

あるくにつれ、通行人のジャンルが変わっていく。
先ほどまでは帰宅目的の会社員が中心だった。
しかし今は、夜の街に繰り出すアダルティーな雰囲気を醸す人間と通りすがることが多くなっていた。
早々に酔っぱらった会社員の叫声が耳を刺す。

(´<_` )「この道を……って思いっきり裏路地だな」

(´<_` )(ラジオ抱えた黒人が闊歩してそうな雰囲気だ)

怖じ気づく。
街灯も少ないその小路に、弟者はゆっくりと歩を進めた。

(´<_` )「こわーくなーい♪」

二、三度角を曲がった辺りで弟者は足を止めた。

(´<_` )「確かこのあたり……お」

8 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:18:22.13 ID:J3+/Z9j+0
場違いなデザインを施された店があった。
『TWO-SEE』と書かれた安っぽい看板がピンク色の明かりに照らされている。

(´<_` )「ふむ……ここか」

「若妻との出会い体験!」

「絶対に出会える出会い系サイト! ※サクラはいません!※」

「熟れた人妻との情事」

「セックスレスの夫婦はこんなにもいる!!」

「本当に存在した! 驚異の強運が「マジックリング」で貴方の手に!!」

「男性器は一ヶ月で限界を突破する!」

えとせとらえとせとら……。

何やらB級雑誌の広告欄を彩るような怪しげなチラシが店の壁面に貼られている。

そもそも『TWO-SEE』という文字の横には小さく「アダルトグッズ専門店」と書かれているのだ。

(´<_` )「……俺、十五歳だったよな」

軽く年齢確認した後、弟者は扉を押して中に入った。

9 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:18:54.60 ID:J3+/Z9j+0
ドンキホーテを彷彿とさせる店の構造。
名前も知れぬえろてぃっくなグッズがそこらじゅうにうずたかく積み上げられている。

(´<_` )「おう、ピンキー」

「いらっしゃいませええええええ!!!」

突如、店の奥からうら若き乙女のハスキーボイスが生温い空気を劈いた。
足音と商品が崩れ落ちる音が徐々に近づいてくる。

(*゚∀゚)「美少女が織り成す大人の祭典、アダルトショップ『TWO-SEE』へようこそ!」

(´<_` )「あ、どうも」

(*゚∀゚)「今日は何をお探しでっ!?
     つーかよくこの場所がわかったね!!」

(´<_` )「いやあ、ギコって人に紹介されまして」

(*゚∀゚)「ぎ、ギコだってぇ!?」

たじろぐ女店員。
その拍子に、陳列されていたバイブの電源が入り、振動音が響いた。

(´<_` )「やっぱり知ってるんですか?」

(*゚∀゚)「まー、知ってるも何も父親だからねえ」

(´<_` )「把握」

10 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:19:25.69 ID:J3+/Z9j+0
(*゚∀゚)「私はつー! このあたりで密かなブームを起こしている魅惑の美少女だよ!
     まーそんなことはどーでもいーや。今日はなにを お探しでっ!?」

(´<_` )「えっと、蝋燭」

(*゚∀゚)「蝋燭か! ちょっとまっちくり!」

忙しそうな女性だ。
つーはまた、奥の方に消えていった。
しばらくして戻ってきた彼女の手には、赤い身体の蝋燭が数本握られていた。

(*゚∀゚)「低温蝋燭だよ! M初心者にもピッタリさ!
     一本千二百円。でも二本セットだと……なんと二千二百円!」

(´<_` )「……」

(´<_` )「おおっ! 二百円もお得!」

(*゚∀゚)「買うのかい!? 買っちゃうのかい!?」

(´<_` )「ええ、じゃあ二本」

(*゚∀゚)「まいどっ!」

その場で商品の受け渡しを行う。
レジがないのか、弟者が万札を差し出すと、つーはエプロンのポケットから七千八百円を取り出した。

11 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:20:08.22 ID:J3+/Z9j+0
(*゚∀゚)「そーいえばキミ、若いね!」

(´<_` )「……ええ、まあ十五歳ですが」

(*゚∀゚)「んー、いいねえ、まだあれだね。どっちの道に行くかわかんないね」

(´<_` )「やっぱり、まずいですかね?」

(*゚∀゚)「うーん、まずいね! 私としてはもうちょっと大人になってからの方が良いと思うよ!」

(´<_` )「やっぱり」

(*゚∀゚)「蝋燭とかに手を出すのはっ!」

(´<_` )(そっちか)

(*゚∀゚)「それ、彼女が使うのっ!?」

(´<_` )「……強いて言えば、彼氏。多分」

(*゚∀゚)「おおぉ、いっつあぶのーまる!」

「おとーさんによろしくねー!!」という声を背中で聞き、弟者は『TWO-SEE』を後にした。

12 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:20:48.11 ID:J3+/Z9j+0
その後、弟者は本屋でたまごクラブ、スーパーで紙おむつと粉ミルクを購入して家路についた。

途中、ふと空を見上げる。
星が見えない。
地上の光が夜空を喰ってしまっているのだろう。

(´<_` )(……田舎じゃあ、満天の星空が拝めたんだがな)

ノスタルジーな気分が沸々とわき上がる。

(´<_` )(母者……妹者……)

(´<_` )(兄者は……一歳かそこらになってしまったようです……)

(´<_` )(俺は……兄者を立派な人間に育て上げることができるのでしょうか……)

一縷の涙を地面に落として、弟者は再び力強く歩み出した。

(´<_` )(そういえば……)

ぎこちない動作でポケットを探る。

(´<_` )「後で……メールしてみよう」

『絶対に出会える出会い系サイト! ※サクラはいません!※』

ちゃっかり剥がしてきたチラシを見つめて、弟者は大人の階段を上る決意をしていた。

13 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:21:14.44 ID:J3+/Z9j+0
「お父さん! もう、またここに来てたのね!」

「うるさいわね! 私は今、恋人とのすいーとな時間を満喫してるの!
 娘に用は無いわ!」

三階に降り立つと、またも怒号が聞こえてきた。
今度は二人分。
男性と、女性の者だ。
いっぽうはギコのものだろうが……。
室内からだからか、若干ボリュームは控えめである。

「帰るわよ!」

「ダメよぉ。もうすぐ私、お仕事に行かなくちゃ!
 それに彼の帰りを待たないと!」

(´<_` )(……元妻か、いや、それにしては若すぎる
       そういえば、娘、とか叫んでるな……)

推理を脳に張り巡らせつつ、弟者は302号室の扉を開いた。

14 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:21:44.85 ID:J3+/Z9j+0
(*゚ー゚)「てゆーか、いつの間に赤ちゃんとかできちゃったの!?」

( ,,゚Д゚)「……つい、三ヶ月前」

(*゚ー゚)「マジで言ってる!?」

(´<_` )「あ、あのう」

( ,,゚Д゚)「あ、お帰りなさい」

弟者が声を発すると、やっと気づいた女がツカツカと歩み寄ってくる。
なんというか、ビジネスマンタイプだ。
ぴっちりとした服に身を包んで、眼鏡が似合いそうな。

(*゚ー゚)「あなたが父の!?」

(´<_` )「え、いや。違いますよ。むしろそっちです」

すでに起きて、泣きじゃくっている兄者を指さす。
憮然とした表情で女はギコを見やる。
ギコは、赤面したまま俯いた。

15 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:22:04.62 ID:J3+/Z9j+0
(*゚ー゚)「そ、そんな……ここまで堕ちていたなんて」

( ,,゚Д゚)「何よ! 同性愛に幸あれ!」

(*゚ー゚)「この場合同性とかどーでもいいわよ!」

(´<_` )(そーいえば、誰かに似ているな)

頭を捻らせていると、ギコが涙目で助けを求めてきた。

( ,,゚Д゚)「む、娘がいじめる……って、そういえばあなたの名前は?」

(´<_` )「ああ、どうも初めまして。弟者です」

( ,,゚Д゚)「これはこれは、ご丁寧に……ってどーでもいいわそんなこと」

(´<_` )「この人、娘なんですか」

( ,,゚Д゚)「ええ、そうよ。出来が悪いでしょ?」

(*゚ー゚)「あなたが欠陥品なんでしょ!?」

( ,,゚Д゚)「け、ケッカンヒン……」

よろめくギコ。
勝ち誇ったような女性。
そのままの表情で、弟者を見据える。

17 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:22:37.08 ID:J3+/Z9j+0
(*゚ー゚)「私はしぃと言います」

(´<_` )「しぃ……」

しー。
つーとしー。
TWO-SEE……。

(´<_` )「なるほど」

納得する。

(*゚ー゚)「何?」

(´<_` )「いや、別に」

(*゚ー゚)「それで? あなたは結局父の何なの?」

(´<_` )「……なんでしょう、あれですね。
       恋人の弟です、要約すれば」

( ,,゚Д゚)「それよりオトージャ。買ってきた?」

(´<_` )「ええ。とりあえず粉ミルクを」

袋から缶を取り出す。

( ,,゚Д゚)「あ・り・が・と。第二彼氏候補にしてあげる」

(´<_` )「光栄です……ん?」

18 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:23:21.27 ID:J3+/Z9j+0
ギコはそれを手にキッチンに向かっていった。

(*゚ー゚)「ねぇ、ちょっと」

(´<_` )「はい?」

(*゚ー゚)「本当にアレは父の……なの?」

(´<_` )「アレとは失礼な。いのちをだいじに。
      仮にも俺の兄なんですから」

(*゚ー゚)「……はい?」

(´<_` )「さっき言ったでしょう。俺はギコさんの恋人の弟だって。
       本当に、最近の若者は話を聞かないから困る」

(*゚ー゚)「え、ちょ、ま、え、ええ?
     おかしくない? 生物的に」

(´<_` )「何らおかしくないですが、何か」

不毛な問答を続けていると、ギコがほ乳瓶を片手に戻ってきた。
なぜほ乳瓶があるのだろうという疑問はこの際胸にしまっておく。

19 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:24:14.92 ID:J3+/Z9j+0
( ,,゚Д゚)「ほーら、アニージャ、ご飯でちゅよー」

ギコが兄者の口元にほ乳瓶を差し出すと、彼はとても可愛いしぐさで先端を咥えた。
そして、こくんこくんと飲み干していく。
それを見たギコが親の顔で微笑む。

(*゚ー゚)「…………お父さんの恋人の存在は知ってたけど。
     っていうか何度か会ったことあるけど。そりゃあ確かに名前は兄者だったけど」

(´<_` )「つまりこれが真実です」

(*゚ー゚)「認めない、認めないわ!」

( ,,゚Д゚)「ほら、大声出さないの。
      というか、何しに?」

(*゚ー゚)「堕落したあなたの生活を改善するために」

( ,,゚Д゚)「余計なお世話よ。一人前に稼いでるのに」

(´<_` )「ギコさんは何の仕事を?」

( ,,゚Д゚)「ゲイバー。ああ、もうすぐ行かないと」

七時を示す掛け時計を見上げ、ギコは呟いた。

20 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:24:46.08 ID:J3+/Z9j+0
(*゚ー゚)「ダメ! 今日こそ家に無理矢理にでも連れ帰るからね!」

( ,,゚Д゚)「まぁいいわ……そのための対策ならしっかり用意してあるから。
      ……オトージャ!」

(´<_` )「あ、俺ですか」

( ,,゚Д゚)「蝋燭出しなさい」

(*゚ー゚)「!」

言われたとおり弟者が袋に入った赤い蝋燭を取り出す。
二本。

( ,,゚Д゚)「あ、二本も」

(´<_` )「安かったんですよね」

(*゚ー゚)「こ……これ……」

しぃの顔が豹変した。
さっきまでの険悪な表情が一転、エサを目の前に置かれたネコのようである。
そこでギコが囁いた。

( ,,゚Д゚)「ほ・し・い・で・し・ょ・?」

22 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:26:02.46 ID:J3+/Z9j+0
(*゚ー゚)「……はい」

これほどバカ正直な女性を弟者は昔拾ったエロ漫画でしか見たことがない。
ギコは弟者から蝋燭を受け取ると、それをほれほれ、とばかりに彼女の眼前でちらつかせる。

( ,,゚Д゚)「あげるから、今日は素直に帰りなさい」

しぃの顔の紅潮はピークに達している。
手を伸ばしたくて仕方ないらしく、ギコの言葉に何度も頷いた。

(´<_` )(娘を嬲る父親……鬼畜也)

ギコがしぃに蝋燭を手渡すと、彼女はうっとりした表情でしばらく見惚れていた。
やがてそれをハンドバッグに突っ込んで、黙って玄関に向かう。

ドアの閉まる音が響いた後、ギコは溜息をついた。

( ,,゚Д゚)「……ま、そのうちまた来るんでしょうけどね」

(´<_` )「あの蝋燭、何に使うんですかね」

( ,,゚Д゚)「そこまで知らないわよ」

まぁ、用途など限られていそうだが。

23 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:26:34.59 ID:J3+/Z9j+0
(´<_` )「あの人とつーさんは双子ですか?」

( ,,゚Д゚)「えっと、どうだっけ。
      確か一年違いかな。どっちが年上か知らないけど
      って、つーも知ってるの?」

(´<_` )「ええ、TWO-SEEにいましたよ」

( ,,゚Д゚)「……ああ、そういえばそうだったわね」

この人はアルツハイマーか何かに冒されているんじゃないだろうか。
そんな、一抹の疑問を抱いた。

( ,,゚Д゚)「あ、そろそろ行かないと」

床に転がっていたポーチを拾って、ギコは駆け出そうとする。

(´<_` )「ちょっと待てい」

( ,,゚Д゚)「なんでい、べらぼうめい」

(´<_` )「仕事ですか?」

( ,,゚Д゚)「そうよ。しばらく帰ってこないわ」

(´<_` )「ほう、了解しました」

( ,,゚Д゚)「それじゃあねぃ」

片手をヒラヒラ振って、ギコは扉の向こうに消えていった。

24 名前: ◆xh7i0CWaMo [] 投稿日:2007/02/13(火) 23:27:09.51 ID:J3+/Z9j+0
(´<_` )「……
       ん? つまり……」

ご機嫌になってハイハイしている兄者を見下ろす。

(´<_` )「今宵は、俺が世話しないといけないのか?」

( ´_ゝ`)「ばーぶぅ!」

・・・

・・



第二話、おしまい。



  ←戻る ↑home