578 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/08(木) 23:10:05.12 ID:jytr3QJV0
お題
「私の先祖はキリンです」
「驚嘆」
「黙ってたけど、実は父さんカバなんだ」
全てはこの一言から始まった…
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581 名前:愛のVIP戦士[sage] 投稿日:2007/02/08(木) 23:10:52.84 ID:jytr3QJV0
今日突然父さんが変なことを言い出した。
自分がカバだと言い出したのだ。
最初は冗談だと思い軽く流していたのだが、どうやら本気で思っているらしい。
病院へ連れて行こうと思うのだが、断固として話を聞こうとしない。
うん。ちょっと泣きそう。
('A`)「父さん…頼むから病院に行こうよ…」
( ´∀`)「何言ってるモナ。父さんはいたって健康なカバだモナ。病院に行く理由なんてないモナ」
('A`)「カバって時点で変だろ。常識的に考えて…」
このままひたすら言い聞かせても話が進まないので放置してみることにした。
まぁ他の人と話さなければ特に問題はないだろう…
自分もやるべき課題が残っているので少し上に上がらせてもらう。
け、決してエロゲなんかやるんじゃないんだからね!
('A`)「はぁどうしようか…あれじゃあどう考えたって黄色い救急車来ちゃうよなぁ…」
シコシコと課題を終わらせながらふと呟く。
まったくもって父の解決策が浮かばん。
―――がやがや…
('A`)「まったく…子に心配される親ってなんだよなぁ…」
―――がやがやがや…
('A`)「なんだよ…騒がしいな…って、一時間たってるじゃんか!もしや父さんが関係して…」
( ´∀`)「うっさいもな!モナはカバもな!」
('A`)「アッー!やっぱりー!」
できるだけ早く階段を駆け下り家の前に出る。
そこには少ないながらも人垣ができており、その中心では父さんと老人が言い争っていた。
582 名前:愛のVIP戦士[sage] 投稿日:2007/02/08(木) 23:11:24.58 ID:jytr3QJV0
/ ,' 3「じゃから!おぬしとわしは前世がキリンで一緒じゃと言ってるじゃろうが!」
( ´∀`)「だからモナはカバだもな!前世もカバに決まってるモナ!」
/ ,' 3「ほっほーでは何故おぬしは己がカバだと思うのかね?」
( ´∀`)「そりゃカバのほうが大きくて格好いいからだモナ!」
父さん…もしかして…ただ格好いいからカバになったのですかい?
その前にカバって格好いいかい?
どちらかといえばあれはマッタリしたキャラだと思いますが…
まぁまずその前に…
('A`)「父さん…その人誰?」
( ´∀`)「ああ、ドクオ…いたのかモナ。このじいちゃんはいきなりモナの前世をキリンだって言ってきたモナ」
/ ,' 3「じいちゃんじゃなくて新巻という名があるわい。それにキリンなのはおぬしだけではなくわしもじゃ」
おk。状況を整理しようか。
まず父ちゃんがフラフラと外に出たらこの新巻って人にあったと。
そしたらいきなり「アンタの前世はキリンだ」と言って来て、父さんは怒ったと…
ここで素朴な質問
('A`)「何でカバはおkでキリンはダメなの?」
( ´∀`)「それはカバが格好よくて、キリンが格好悪いからだモナ」
('A`)「じゃあ何でカバが格好よくて、キリンが格好悪いの?」
( ´∀`)「それはカバは草を食べて肉を食べないモナ。強くて優しいなんて格好いいモナ
キリンは逃げるときにライオンとかを蹴って殺してしまう事もあるって聞いたモナそんなのダメモナ」
/ ,' 3「なにいっとるんじゃ。カバは雑食でキリンも鳩を食べた事があるんじゃぞ」
583 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/08(木) 23:12:05.48 ID:jytr3QJV0
(;´∀`)「え…それマジモナ?」
/ ,' 3「マジじゃ」
( ´∀`)「じゃモナはカバじゃないモナ」
(;'A`)「変わり身はや!」
え?こんなんでいいの?結構決意固そうだったじゃん
ちょっと早すぎない?
/ ,' 3「ほっほっほ…ようやく自分の前世がキリンじゃということに気づいたか。では帰るかのう」
新巻と名乗った老人も何に満足したのかはわからないし何しに来たのか分からないが
満足そうに人ごみを掻き分けて歩いていった。
あと、前世がキリンと気付いたわけじゃないと思うしあなたも前世はキリンじゃなさそう。猿っぽい
('A`)「まぁ…父さんが普通に戻ったんだし。いいか」
うん。自分を納得させよう。
プラス思考最高。皆でレッツポジティブシンキング。
('A`)「よし。じゃあ父さん家に入ろうk…」
( ´∀`)「モナは今日からカバじゃなくてシマウマモナー!」
(;'A`)「………え?」
( ´∀`)「シマウマだから草を食べるモナ。ドクオちょっと草を食べに散歩してくるモナ」
(;'A`)「ちょっちょっと待ってよ父さん。とうさーーーん」
俺の呼びかけに答えず、父さんはどこか行ってしまった。
嗚呼、近所のおばちゃんの噂話が聞こえる…あれ?目から汁が…
夕闇に染まる中、ぼやけた視界で父の後姿とおばちゃんの噂する姿が目に入ってきた。
('A`)「太陽のバカヤローーーーーー!」おしまい。
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