475 名前:1/4[] 投稿日:2007/01/22(月) 17:10:37.47 ID:l1tbOMDmO
先週、祖父が死んだ。

正直なところどうでもいい出来事だった。
強いて言えばお年玉がなくなることくらいか。
リアル鬱病で、痴呆まで発症してると関わるのが面倒になるのも当然だ。

俺は今までと何も変わらないまま日々を過ごすんだろう。


J( 'ー`)し「ドク、ちょっと」

('A`)「んぁ?」

J( 'ー`)し「おばあちゃん家の掃除を手伝って欲しくて」

ばあちゃんは足が動かない。昔脳卒中で倒れてからの事だ。
ばあちゃんは伯父が面倒みることになっていたが、家は手付かずだった。

476 名前:2/4[] 投稿日:2007/01/22(月) 17:12:08.53 ID:l1tbOMDmO
2

('A`)「分かったけど、いつごろ?」

J( 'ー`)し「あと一時間後くらいにはウチをでなきゃね」

俺は面倒に思いながら準備を整え、車へ乗り込んだ。
ばあちゃん家までは一時間程の距離だ。

('A`)(この道を通るのも久しぶりだな)

少しだけ干渉に浸りながら車に揺られ、何時もより早くばあちゃん家に着いた。


J( 'ー`)し「誰も居ないと広く感じるね」

('A`)(まだ家具なんかは並んでるのにその台詞はないだろ・・・)

J( 'ー`)し「まずは必要なものと要らないものに別けましょうか」

477 名前:3/4[] 投稿日:2007/01/22(月) 17:13:01.46 ID:l1tbOMDmO
3

そう言われ、俺達が泊まりに来た時、いつも寝床にしていた和室の掃除を始めた。
かーちゃんは居間の掃除をしているようだ。


('A`)「あーマンドクセ」

手当たり次第に物を捨てていく。
まだ使えそうだったものも、用途不明だったものも。
とにかく早く終わらせたかった。

('A`)「ん?なんか落ちてる」

薄汚い、古いタンスの後ろに本の様な物が落ちている。
それはとても分厚い、しっかりとした作りの本だった。

('A`)「アルバムか?」

表紙には『1990〜』と書いてある。

478 名前:4/4[] 投稿日:2007/01/22(月) 17:13:38.10 ID:l1tbOMDmO
4

1ページ目は小さい赤ん坊の写真で埋め尽されていた。
2ページ目も殆んど変わらない。多少成長してる気はするが。
3ページ目でやっと赤ん坊がハイハイしている写真を見つけた。
この辺りでになって、やっと分かった。

('A`)「これ俺じゃねーか」

自分の写真なんて見ても面白くない。
どれを見てもつまらない顔が並んでいるだけだ。
そう思い、そのアルバムを不要な物入れに突っ込んだ。



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