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50 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/01(木) 17:18:31.05 ID:TY2CshTCO
投下


防波堤に座って、灰色に霞む冬の水平線を見ていた。
波は高い。
強く吹き付ける風に散らされた海水が
細かな雨のように頬を濡らす。

( ^ω^)「ツン、そんな所にいると危ないお」

やわらかな響きを持つ声。
呼ばれて振り返った。

ξ*゚听)ξ「大丈夫よ。慣れてるわ」

緩やかに巻かれた金髪が、激しい潮風になびく。
彼女の名前はツン。
この小さな海辺の町で、そこそこ知られた美少女だ。

( ^ω^)「落っこちたら、さすがの僕でも助けられないお?」

そのピザ気味な体型の割には身軽な動きで
少年──ブーンはツンの隣に腰をおろす。

51 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/01(木) 17:19:37.44 ID:TY2CshTCO

ξ ゚听)ξ「大丈夫だってば」

ツンは、その端正な顔を少ししかめて、沖を見やる。
黒雲が広がり始めて、今にも一雨来そうな空模様だ。

(; ^ω^)「ツンは本当に海が好きだお」

困ったように、ブーンはツンの細い肩を支えた。
今にも、風に飛ばされてしまいそうに見えたからだ。

ξ///)ξ「や…は、離してよ!」

(; ^ω^)「ちょwww危ないから暴れるなおwww」

二人は幼なじみだった。
親同士の仲が良かった事もあり
小さな頃から、ほとんど家族のように寄り添って来た。

52 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/01(木) 17:20:57.49 ID:TY2CshTCO
ξ*゚听)ξ「(ブーンの腕、あったかい)」

中学、高校と、成長するにつれて芽生えた感情があったけれど
まだツンは、それに明確な名前を与える事をためらっている。

( ^ω^)「何だかお腹が空いて来たおー。
ブーンの家は今日、カレーの日なんだお」

脳天気に、他愛ない話しの出来るこの距離が、とても居心地いい。

ξ*゚听)ξ「(このままでいいのかな、アタシ)」

ツンは白い波を睨んで、ブーンの肩に頭を寄せた。

53 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/01(木) 17:22:23.71 ID:TY2CshTCO
( ゚ω゚)「おっ?」

微かな重み。
汐の香りに交じる、清潔な石鹸の匂い。

(; ゚ω゚)「つつつツン!
ど、どうしたんだお!」

あの、強がり天の邪鬼のツンが、甘えて来ている。
ブーンは驚きを隠せず、そして何だか心配になった。

( ^ω^)「…大丈夫かお?」

ξ////)ξ「いいから
か、肩くらい…貸しなさいよ!」

ぐずりと、一度鼻を鳴らす。
卒業式を間近に控えた、ある寒い日の一幕だった。




──ひとまず完



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