J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです
630 名前:愛のVIP戦士[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:13:43.97 ID:rb23Yl9D0
これから御代をもらって書いたものを投下しますよ
お題は
ワンダースワン
格闘技
J('ー`)し「じょおねつのあっかいう゛ぁらぁ〜!!!う゛がポイントよ。ばぁらぁ〜じゃなくてう゛ぁらぁ〜よ」
川 ゚ -゚)「はい師匠!」
川 ゚ -゚)「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
ミ ,,゚Д゚彡「あなたは…私の母上かぁ!」
( ^ω^)「さよう。私が貴方の母で」
('A`)「僕がとーちゃん」
J('ー`)し「俺があんたの子供だぜ」
川д川「そして妻はわ・た・し☆」
J('ー`)し「私はあんたを産んで後悔はしていない」
ミ ,,゚Д゚彡「とおちゃん…」
J('ー`)し「だが、反省はしている」
J('ー`)し「今日もパチンコいくか」
J('ー`)し「俺は競馬命の少年なんだ…ハルウララに単勝50000円くらい平気だぜ」
でした
635 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:20:43.04 ID:rb23Yl9D0
赤い太陽が地平線を目指すころ、夕暮れの日が差すオンボロアパートに木板を打ち付ける音が聞こえる
J('ー`)し「ふぃ〜やっと終わったか。次は水を火に掛けて煮込むか・・・」
台所を切り盛りしているのは男性だ
男性は忙しそうにせこせこと動き回る
曲がった腰を上げながら懸命に料理をする親父さんの年のころは五十、六十くらいだ
彼はカーチャン。男性なのに女性的なあだ名はどうしてなのか?
あくせくと料理を作る男性は物音が聞こえたの感じて振り返る
二回に繋がる階段に紺色ジャージを来た女性が立っていた
美人と呼べそうな女はながーい髪をけだるげに揺らして問いかける
川 ゚ -゚)「カーチャンそろそろ飯の時間だろ? 用意はできたか?」
J('ー`)し「わかっとるっつうに。もうちょっとまっとれ」
川 ゚ -゚)「はいはい。じゃ、風呂に入ってくるわ」
J('ー`)し「湯はわいているから好きなだけ入って来い」
川 ゚ -゚)「把握した」
二人とも会話に時間を掛ける気は無いらしい。両者はさっさと自分の用事を優先させた
636 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:21:39.03 ID:rb23Yl9D0
そしてまた一人、長身の男性が二階から降りてきた
( ^ω^)「カーチャン! 飯は出来てるかお?」
J('ー`)し「だからまっとれっつうに・・・これで二回目だぞ!?」
( ^ω^)「ぼ、ボクは一度しか言ってないお? ちと早いけど風呂に入ってくるお」
J('ー`)し「ああ、もう入っとれよ。湯はわいてるからな」
( ^ω^)「おいす〜」
どうも、カーチャンは怒りっぽいようだ。もともとなのか、それとも?
それからすぐに女と男の悲鳴が聞こえてきた
そしてすぐに二回から足音が降りてくる
川д川「カーチャン。飯まだ?」
J('ー`)し「まだ六時にもなっとらんよ。すこしまっとれ・・・」
三回目になると怒る気力も失せるようだ。カーチャンは声の主に対して短く返した
声の主、ドクオは席について夕飯が出来るのを待つようで・・・プチッと古いテレビの電源を入れた
639 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:22:26.84 ID:rb23Yl9D0
('A`)「今日のメニュー何?」
J('ー`)し「天ぷらうどんよ」
('A`)「ふ〜ん・・・」
ドクオは夕食のメニューに不満があるようだ
('A`)「ところでさ、風呂場のほうから聞こえる大きな音は何? ボイラーつけっぱなしなの?」
J('ー`)し「風呂が沸いたから止めちまったよ。何じゃろな、この音は?」
二人が食堂で聞いている音は、ドガ! バキ! ドゴン! など、バリエーションが豊かだったりする
ようは、壁や床に何かが激突して起こる破砕音だ。
すぐに女と男の声が聞こえてきた
川 ゚ -゚)「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」
(;^ω^)「ちょ、おま! モチケツ!」
640 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:23:02.93 ID:rb23Yl9D0
烈火の怒りを含んだ声と、悲哀が含まれた声が聞こえてくる・・・
('A`)「今日も平和だね〜・・・。な、カーチャン・・・」
J('ー`)し「話しかけんなって。今包丁使ってんだから」
と、ここでさらにさらに二回から足音が降りてきた
川д川「・・・・・・そろそろご飯できたかしら?」
('A`)「まだだってさ」
川д川「……それじゃお風呂に入ってくるわね」
('A`)「今行かないほうがいいよ。なんか喧嘩してる」
川 ゚ -゚)「WRYYYYYYYYYYYY!」
(;^ω^)「くぁwせdrftgyふじこ」
破砕音はいつの間にか何かを殴る殴打音になっていた
格安アパート“VIP荘”今日も平和である
川д川「……何か面白いテレビは?」
('A`)「どれも面白くは無いね。時代劇とかニュースしかやってないし」
ドクオはリモコンで番組をまわしていく
642 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:24:01.75 ID:rb23Yl9D0
テーブルについた貞子が見守るなか、やがてまわすことに飽きて時代劇のままリモコンを置いた
ミ ,,゚Д゚彡「あなたは…私の母上かぁ!」
( ^ω^)「さよう。私が貴方の母で」
川д川「そして妻はわ・た・し☆」
今度は貞子がリモコンのボタンをおしていく
J('ー`)し「私はあんたを産んで後悔はしていない」
貞子はもう一回ボタンをおした
('A`)「僕がとーちゃん」
さらにもう一回押す
J('ー`)し「俺があんたの子供だぜ」
三度目の正直とばかりに押す
J('ー`)し「じょおねつのあっかいう゛ぁらぁ〜!!! う゛がポイントよ。ばぁらぁ〜じゃなくてう゛ぁらぁ〜よ」
川 ゚ -゚)「はい師匠!」
今のはどんな番組だったのだろうか
川д川「……ろくな番組が無いわね」
('A`)「この時間帯だからしょうがないよ」
644 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:24:55.24 ID:rb23Yl9D0
川 ゚ -゚)「いやーさっぱりした。」
嫌に晴れ晴れとした顔をしたクーが席に着く
((::);ω(::))「おっおっおっおっおっおっ・・・・」
顔中が傷と殴り後のあざでボコボコなブーンも席に着いた
J('ー`)し「おっしできたぞ。さっさと食え」
カーチャンはさっさとうどんと汁の入った器を並べていく
食器類は席についていたみんなが自分の箸を持ってきていた
川 ゚ -゚)「お先に失礼」
J('ー`)し「こら、食べる前に言うことあんだろ?」
川 ゚ -゚)「む。バレた。」
('A`)「はいはい抜け駆けしない。それじゃ」
五人は手を前に合わせて声をそろえた
( ^ω^)川 ゚ -゚)('A`)「いっただきまーす!!」J('ー`)し川д川
挨拶もそこそこにおかずの取り合いが始まる
645 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:25:31.31 ID:rb23Yl9D0
( ^ω^)「サツマイモいただきだお!」
('A`)「俺はカボチャ!」
川д川「・・・・・・私はかきあげ」
川 ゚ -゚)「む、となると私はえびを」
J('ー`)し「待ちな。それはおれんだぜ!?」
川 ゚ -゚)「いくらカーチャンと言えどこれは譲れない」
さらにはまだイカフライが残っているのに二人は争い始めた。クーの箸が我先にと動き出すが
J('ー`)し「させねぇよ」
川 ゚ -゚)「にゅう。まだ衰えてないな」
J('ー`)し「何回晩飯のおかずを争ったと思ってんだ?」
川 ゚ -゚)「フフフ・いただき」
ひょいっとパクリ。クーは海老に口をつけてしまった
647 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:26:01.27 ID:rb23Yl9D0
川 ゚ -゚)「これで・・の勝・・・だな」
J('ー`)し「ひでぇ」
川 ゚ -゚)「・・・・が悪い。き・まの腕・鈍った・・だな」
J('ー`)し「最近鍛錬してないからな。反省はしている」
('A`)「食べ・らパチンコ行・ましょうよ」
J('ー`)し「そうだな。今日もパチンコいくか」
( ^ω^)「パチンコ・・競馬に行・お!」
J('ー`)し「俺は競馬命の少年なんだ…ハルウララに単勝50000円くらい平気だぜ」
・・・・・・・・・・・・・・・ノ・・・・い・・・・・・・ズ・・・・・が・・・・・
648 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:26:27.84 ID:rb23Yl9D0
遠く遠いと感じるほど昔のこと・・・か?
いや、本当はそんなに昔の話じゃない。たしか、あいつらと暮らしていたのは十年ほど前だったはずだ
あの時はなんとも思わなかったが、今にしてみるとひどく懐かしい
おかしい。他の多くのやつらを送り出してきたのに、あいつらだけ印象に、記憶に残っている
何十人と若いやつらを送り出してすぎて、いつからか男なのに(カーチャン)と呼ばれだしたのに・・・
どうしてあいつらなんだ?
どういう因果かしらねえが、人生最後の夢があんなだった
せっかく、せっかく信じてねぇ神様にお願いしたってのに
657 名前:J('ー`)しはカーチャンと呼ばれていたようです[sage] 投稿日:2007/02/15(水) 00:36:35.82 ID:rb23Yl9D0
暗いくらい病室の中、人は最後の望みを飲み下したようだ
老いた柳の体は動かなくなった
( ,,゚Д゚) 「だまして悪かったな、じいさん。」
蔵ーいくらー意病室の中、くろぐrとと赤く塗れた瞳だけがそこで怪しく輝いた
何かは窓際からゆっくりゆっくりと飛び立ち、やがて見えなくなった
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