( 'A`)に別れは来ないようです
お題:「100%の定義」
「さよならは言わない、また会える日まで
さよならまたね元気でいてね
ずっとずっと忘れないから
さよならまたねまた会えるよね
約束だよ指切りげんまん」
「ブーケトス」
「さよなら三角また来て四角
四角は……」
「光の速さで」
「釣りでしたwww」
787 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 02:22:17.54 ID:ed6MguvyO
「さよなら、三角、また来て、四角、四角は……」
( 'A`)「……なんだっけ?」
まぁ、良いや、と結論を出して、薄汚れた靴を履く。
短い廊下を抜けて、太陽の下。
( 'A`)「……眩し―――……!!」
( 'A`)ドクオに別れは来ないようです。
( ^ω^)「ドクオー!! 遅いおっ!!」
三十分程、遅れて待ち合わせ場所に着くと待ちくだびれたブーンは駆け寄って来た。
(;'A`)「悪ぃ、道に迷ってさ……」
( ^ω^)「はぁ……生まれ育った街の地理も把握出来てないのかお?」
俺は高校卒業後、四年間勤めた会社を辞めた。
理由はまぁ、色々。社会人って奴は実に不毛だ。
788 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 02:22:47.47 ID:ed6MguvyO
そして、実に四年ぶりの帰省では、小、中、高校と、かなりの期間を共に過ごした六人で会う事になっている。
( 'A`)「それにしても……ここらも変わったなぁ」
率直な感想。
この街も遂に文明開花か。それはやはり悲しい事だった。
( ^ω^)「知ってるかお?」
そう言ってブーンが切り出した「秘密基地」の話。
( 'A`)「潰れたのか!?」
(;^ω^)「……いや、“潰れる”お」
俺の剣幕にブーンがたじろぐ。
「秘密基地」と言うのは、小学生の頃に裏山に作った「小屋」の事だった。
これが意外と本格的で、俺達六人の間でも「百人乗っても大丈夫なんじゃね?」と言われている程だ。
( ^ω^)「四人はもう向かってるお。急ぐお!!」
789 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 02:23:15.74 ID:ed6MguvyO
変わり果てた、それでもどこか懐かしい通学路を二人で走る。
照れ臭さと、厨二病が再発しそうな危うさを秘めた全力ダッシュ。
少しだけ昔を思い出して、更に足を早めた。
ξ゚听)ξ「遅いっ!!」
(;^ω^)「ファー、ブルスコー……疲れたお……」
バテバテのブーンを横目に「歳には勝てないな」なんて事を考えてみる。
昔を思い出すと「バテていなかったか」と言うのが曖昧だったので考えてないようにした。
ξ゚听)ξ「ドクオは長旅お疲れ」
(´・ω・`)「久しぶりだね。変わってなくて安心したよ」
(*゚ー゚)「久しぶり。元気にしてた?」
(,,゚Д゚)「懐かしいな、ゴルァ!!」
川 ゚ -゚)「うむ……元気そうで何よりだ」
懐かしい顔ぶれ。
俺は各々に言葉を返すと眼前の秘密基地に目をやる。
790 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 02:23:48.35 ID:ed6MguvyO
( 'A`)「2ちゃんねる……」
―秘密基地:2ch―
それが俺達の砦の名前。
それらしい由来もあった筈だが忘れてしまった。
(´・ω・`)「……入ろうか」
粗雑な木製のドアを開けると思いの他、埃っぽい。それもそうだ。四年間も放置していたんだから。
( ^ω^)「変わらないお……」
小屋の中はサッパリした物で「六畳程の立方体」と言う言葉が当てはまる。
当時はテーブルやら座布団やらがあった気もするが、ハッキリとは判らない。
(,,゚Д゚)「ここがなくなるのか……」
ギコの言葉に皆は黙り込む。俺も何とも言い難い気持ちになった。
792 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 02:24:37.18 ID:ed6MguvyO
( ;ω;)「嘘だお……そんな筈ないお」
ξ゚听)ξ「泣かないの、ブーン!! 仕方ない事なの……」
ブーンが泣き出し、それ以外の音が消える。おえつ混じりにブーンは続ける。
( ;ω;)「きっとこれは釣りだお!! ぅあ……時期に釣り宣言だおっ!!」
ξ゚听)ξ「……」
何とも言い難い沈黙が訪れる。
ふと目をやると、しぃもうつ向き、肩を奮わせて居た。
(´・ω・`)「そういえば皆、お昼はまだだよね? 近くに僕の店があるんだ」
( 'A`)「……」
ショボンは少しだけ俺の方を見て、頷いた。
俺もこっそり「gj!!」と合図を返し、皆を外に促す。
793 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 02:25:37.12 ID:ed6MguvyO
ブーンは相変わらず、無駄に情緒豊かならしく、ツンは慣れた感じでそれをなだめる。
しぃも変わらず気を使い過ぎるし、負けじとギコはしぃに気を使いまくる。
そして、ショボンはその全部をしっかりと見て、導いてくれる。
自分が良く知る六人が、そのままここ存在している事に妙な安心感を覚えた。
( 'A`)「(俺は……?)」
最後に振り向いくと、差し込む日光が寂しそうに舞う埃を照らしていた。
794 名前:閉鎖まであと 63131 秒[] 投稿日:2007/01/23(火) 02:27:49.72 ID:ed6MguvyO
途中でクーの存在忘れてたが気にしたら負け
予想外に長くなりそうなんだが続きは書くべき?
797 名前:閉鎖まであと 62968 秒[] 投稿日:2007/01/23(火) 02:30:32.19 ID:ed6MguvyO
( 'A`)気合い入れすぎて
( ^ω^)逆にギクシャクしてしまうお
(´・ω・`)これの続きは
(,,゚Д゚)書く
ξ゚听)ξべ
(*゚ー゚)き
川 ゚ -゚)?
803 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 03:04:27.73 ID:ed6MguvyO
―バーボンハウス―
(´・ω・`)「ふぅ……ブーンは落ち着いたかい?」
場所は移ってバーボンハウス。
ここはショボンが経営する「何でもバー」みたいな店だ。
( ^ω^)「お陰さまですっかり元気ですお!!」
川 ゚ -゚)「秘密基地……」
( ;ω;)「……(ブワッ)」
一同「ちょwwwww」
店内の落ち着いたムードに俺達はすっかり和みんでいた。
流石、凝り性のショボンが経営する店だけあって、田舎の片隅に置いておくには惜しい程だ。
ξ゚听)ξ「ふぅ……明日からはまた仕事かぁ」
( ;ω;)「……2ch……」
(,,゚Д゚)「酒持って来いゴルァ!!」
804 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 03:05:41.31 ID:ed6MguvyO
川 ゚ -゚)「……私も貰おう」
(´・ω・`)「くっ……サービスだぁ!!ぶち殺すぞ」
( 'A`)「……へへ」
805 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 03:06:07.02 ID:ed6MguvyO
酒が入り、皆が皆、良い感じに暴走を始める。
ここは田舎。近所から通報される心配はない。
( 'A`)「(昔も良く、皆で飲んだっけ……)」
思い出したのは2chでの飲み会。あの時も各々が好き勝手に暴れて、ギコとツンは屋根に登って暴れだした。
ショボンは崩れる事を危惧していたが、「2ch」はビクともしなかった。
それから皆で、屋根に登って、星を見て、ふざけ合って、慰め合って……。
俺達の、少なくとも俺の思い出には常に「2ch」が登場した。
( A )「2chは何があっても潰れない……」
806 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 03:06:55.53 ID:ed6MguvyO
(;,゚Д゚)「うをっ!? どうしたんだ、ドクオ!!」
川 ゚ -゚)「ほぅ……一揆か。お供するぞ」
ξ;゚听)ξ「ドクオ、顔真っ赤よっ!?」
( ;ω;)「!!!??」
(* ー )「やば……吐きそう……」
(´・ω・`)「……」
ショボンと目が会う。
―――……ショボンは小さく頷いた。
( A )「お前らあれらろ?2ch潰れるとか思ってんらろ……?」
飲みすぎたかな。何だがテンションが可笑しくなって来た。
808 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 03:07:41.24 ID:ed6MguvyO
( ;A;)「んな訳あるか!! 違うろろ!!」
今まで、どんだけ暴れ回った?凸撃した?通報された?
一度でも潰れたか?いや、潰れなかった。
( ;A;)「ブーンの言う通りだよ!!」
釣 り で す た 。
( ;A;)「何で陰気臭ぇ顔してんだよ!! 全力で釣られろ!!」
( ;ω;)「……」
809 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 03:09:30.86 ID:ed6MguvyO
( っA`)「それでもし潰れたら何だ!? 関係ねぇだろ!!」
俺達が求めたのは何だ?
夢と希望の「クオリティ」だ。
( 'A`)「それを創ったのはひろゆきか? 違うね。俺達だ!!」
( ;ω;)「……そうだお!! 潰れたらまた創れば良いだけだお!!」
川 - )「あー……気持ち悪……」
(* ― )「」
(,,゚Д゚)「言ってくれるなゴルァ!! もっとやれ!!!!!」
ξ゚听)ξ「(ひろゆき……?)」
(´・ω・`)「ドクオも変わらないね……」
俺達は散々騒ぎまくり、酔い潰れてダウンした。
その夜の記憶は脳の力により封印されたのか、翌朝には忘れていた。
変わりに、二日酔いの頭に、しっかりと「ときめき」が残っていた。
こういう殺伐とした時代の中、俺達は絶対それを忘れない。
810 名前:( 'A`)に別れは来ないようです[] 投稿日:2007/01/23(火) 03:15:36.74 ID:ed6MguvyO
その後、俺達はバラバラになった。
ブーンとツンは遠い土地で働きながら同棲しているとか。
ギコとしぃも似たようなもんらしい。
ショボンは自社拡大に向けて新しい事を何とかかんとかで修行の旅に出たし、ツンに限っては連絡すら取れない。
因みに俺はニート。
若さを味方に付け、働きもせず、何かを探している。
無謀かも知れない。
愚かかも知れない。
それでも俺達は「2ch」に出会った。
またどこかで、その「ヌクモリティ」に出会えると信じて―――……
ドクヲ('A`)
―fin―
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