('A`)と川 ゚ -゚) が約束するそうです
639 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/25(木) 23:53:48.32 ID:QqYy4nv7O
「('A`)と川 ゚ -゚) が約束するそうです」
卒業試験が終わり、授業が半日枠となった。
午後一時を回った教室に、たった二人を除いて生徒の姿はない。
川 ゚ -゚) 「気違い雨だな」
クーが呟いた。
ドクオは、丁度書き終えたばかりの学級日誌を閉じて窓の外を見る。
('A`)「ああ──」
重く厚い雲の切れ間から、ほぼ金色に近い陽射しが下りていて
所々鮮やかな青が零れる中を、大粒の雨が降っていた。
('A`)「変な天気だな」
川 ゚ -゚) 「傘は?」
('A`)「いらないでしょ」
640 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/25(木) 23:56:13.64 ID:QqYy4nv7O
「('A`)と川 ゚ -゚) が(ry」
同時に立ち上がる。
日誌を職員室前の籠に放り込んで、階段を降りた。
川 ゚ -゚) 「もう高校は決めたのか」
薄暗い玄関口で、上履きをスニーカーに履き替えながら、クーが云う。
ドクオは靴の爪先で床を叩いて、決めたと返す。
川 ゚ -゚) 「私とは違う所?」
('A`)「ん。違う所」
川 ゚ -゚) 「ドクオ、頭悪いものな」
('A`)「スポーツも出来ねぇし」
川 ゚ -゚) 「自分で言うなよ」
戸を押し開けると、途端に雨音が大きくなる。
川; ゚-゚)「──本当に、傘いらないのか?」
('A`)「春雨だ。濡れて行こうぜ」
川 ゚ -゚) 「…冬だよ」
クーは云って、空を見上げた。
646 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/26(金) 00:08:46.14 ID:sdpoZS/vO
すまんかったorz
一歩踏み出す。
紺色の学生服の生地は、数十秒で水を弾くのを止める。
川 ゚ -゚)「冷たい」
クーが笑った。
水に濡れた髪が、白い肌に張り付いて
綺麗な横顔だ。とても。
(*'A`)「夏服だったら、
膚が透けたりとか、するのにな」
川 ゚ -゚)「冬服で良かったよ」
クーは、呆れた風に肩を竦める。
ドクオは少し笑って、俯いた。
水たまりを蹴る。飛沫が、クーの足に届く。
川 ゚ -゚)「──なぁ、ドクオ」
クーが立ち止まる。
('A`)「…ん?」
川 ゚ -゚)「高校に入っても…
今みたいに、毎日会えなくても」
呟くように言って、黙る。
647 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/26(金) 00:12:18.07 ID:sdpoZS/vO
頼りない薄い肩。
長いまつげが、赤い唇が、震えていた。
やっぱり綺麗だ。
ドクオは、氷みたいに冷たく華奢な、クーの掌を握った。
('A`)「──大丈夫だ」
笑う。
('A`)「春になっても、夏になっても
秋にも、冬にも、ずっと」
クーを抱きしめた。
('A`)「色んなとこに行こうな。
色んな話しをしような」
クーの腕が、縋るようにドクオの背に回る。
川 ;-;)「──約束だ」
抱き合ったまま、雨音に誓った。
完。
ありえん間違いをしてた。修業して来るわ