( ^ω^)ブーンがオナニーするようです
540 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/31(水) 18:34:05.81 ID:gcq+uLiGO
投下するんだぜ?
タイトルは後ほど…
見渡すばかりの黒、黒、黒。
私は、闇となっていた。
いつからこうだったかはわからない。
ただ、特に違和感などはなかったので、
私は闇の中をゆるゆると泳いだ。
暖かかった。
或いは、ここは母の胎内やもしれぬ。
それとも、死後か。
暫くすると、辺りに私と同じようなのが幾らもいることに気付いた。
眼で見えるわけではない。ただ、ぞろり、ぞろりと。
蠢く。
541 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/31(水) 18:35:35.87 ID:gcq+uLiGO
私は、そのうちのひとつに話しかけてみることにした。
「やあ」
「あら」
気の抜けた声である。そして高く、細い。
「あなたは、ここがどこだか知っていますか?」
「わからないわよぉ」
さわさわと、闇がそよぐ。笑ったのかもしれない。
「それじゃ、私は誰なんでしょうか。
私にはわかりません」
「変な方。それは、あたしも」
当たり前か。
542 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/31(水) 18:37:14.55 ID:gcq+uLiGO
「けどねぇ。なんだかあたし、生きた心地がしないの。
だから、あたし死んでるのかも。もしかしたら、あなたも」
「死んでいる?」
「でも、生きてるのかもしれない。だって死んだらそれまでですもの」
死後の世界とはどういうものか。
私は考える。此処かと思っていたが。急に私は不安になった。
「だから、あたしはきっと…。
ううん、あたしたちはきっと、死と生の境にいるんだ。あたしたちはそんな生き物なんだ。
だからこんなに暖かいんだ」
私には、目の前のこれがなにを言ってるのかわからなかった。
そしてこれは、独り言のような、
しかしそれにしては早すぎる口調で言い切ると、
そのまま黙りこんでしまった。
私が何を尋ねてみても、その後口を開きはしなかった。
543 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/31(水) 18:40:50.98 ID:gcq+uLiGO
仕方ないので、私はまた闇を泳ぐ。
手探りで、そろり、そろりと。
ぞろり、ぞろり。
蠢く。
また暫くして。
唐突なことだった。
どちらが上か下かもわからぬ闇だが、たしかに震えていた。
そうかと思えば、今度は視界が変わる。
真っ白である。
今度は、冷たい。
544 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/01/31(水) 18:41:48.26 ID:gcq+uLiGO
ここはどこか。
或いは、母の胎内やもしれぬ。
それとも、死後か。
声が聴こえた。
( *ω*)「アアアアアッー…、気持ち良かったお…」
気の抜けた声である。
そして低く、太い。
そうか、此処は。
さようなら、お母様。
私は。
「( ^ω^)ブーンがオナニーするようです」
了
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